自律神経のバランスが乱れるとどうなるのか?【症状・病名】

自律神経という言葉は一般的にもよく聞かれるようになってきましたね。でもいったい自律神経がどうなると、どんなことが体に起こってくるのかという事まではイメージしにくいですよね。そこでこの記事では、自律神経のバランスが乱れると体にどんな症状が現れるのかを説明していきますね。

自律神経のバランスが悪くて不調が出るというのも、ランダムに出ているわけでなく2つの属性にわかれているのです。それは交感神経優位【活動モード】か副交感神経優位【休息モード】でわけることができます。
順番に説明していきますね!

自律神経が交感神経優位になった場合

自律神経が交感神経優位【活動モード】になりすぎると様々な症状が出てきます。まず交感神経のはたらきから紹介します。

  • 心と体の緊張
  • 脳・神経の興奮
  • 末梢血管の収縮
  • 筋肉の緊張
  • 心拍数の増加
  • 血圧を上げる
  • 呼吸を速くする
  • 気管支を拡げる
  • 瞳孔を開く
  • 涙の量を減らす
  • 唾液の量を減らし、粘っこくする
  • 胃腸の動きを減らし、消化液も減らす
  • 肝臓はグリコーゲンを分解する
  • 膀胱は緩み・直腸は閉まり、排泄しにくくする
  • 子宮は縮小
  • 白血球総数・顆粒球を増加させる

交感神経のはたらきには以上のような特徴がありました。では交感神経のはたらきが過剰になると、どんなことが体に起きてくるのかを説明しますね。

動悸は心臓が交感神経のはたらきにより過剰に心拍が速くなることによって起こります。
食欲不振は交感神経が過剰にはたらき、胃腸などの消化器官が働けないことによって起こります。

頭痛(筋緊張性)や腰痛・関節痛などの痛みは交感神経が過剰にはたらくことで、筋緊張が高まり末梢の血管が収縮することで起こってきます。
不眠やイライラも交感神経が過剰にはたらき、精神が興奮することで起こってきます。

これが全てではありませんが交感神経優位になると、このような症状が出てくることが理解できたと思います。

自律神経が副交感神経優位になった場合

次に自律神経が副交感神経優位【休息モード】になりすぎると、どのような症状が出てくるかを説明します。まず副交感神経のはたらきから紹介します。

  • 心と体のリラックス
  • 脳・神経の安静
  • 血管の弛緩
  • 筋肉の弛緩
  • 心拍数の減少
  • 血圧を下げる
  • 呼吸をゆっくりにする
  • 気管支を狭める
  • 瞳孔を縮小させる
  • 涙の量を増やす
  • 唾液の量を増やし、サラサラにする
  • 胃腸の動きを活発にさせ、消化液を増やす
  • 肝臓はグリコーゲンを合成する
  • 膀胱は縮まり、直腸は開く、排泄しやすくする
  • 子宮は拡張
  • 白血球総数を減少させる、リンパ球を増加させる

副交感神経のはたらきには以上のような特徴がありました。では副交感神経のはたらきが過剰になると、どんなことが体に起きてくるのかを説明しますね。

アレルギーやアトピーは副交感神経が優位になりすぎることで、リンパ球が増えすぎてアレルギー体質をつくってしまっていることによって起こります。
手足に力が入らない・話しづらい・飲み込みづらいなどは、副交感神経が過剰にはたらきすぎて筋肉がうまく収縮できていない状態です。
気持ちの落ち込みは副交感神経が過剰にはたらき、元気が出づらい状態です。

交感神経優位よりは、副交感神経優位のほうが出てくる症状は少ないのですが、現代は飽食の時代・・・。
副交感神経優位でアレルギーや大人アトピーの人数が増えてきているのが事実です。
副交感神経優位で気をつけたいのは、やはり食生活ですね。

自律神経のバランスが悪くなった時の症状・病気

体の部位別でみると以下のような表になります。
自律神経が乱れたときに現れる症状
心臓 動悸・胸痛・胸部圧迫感
息苦しい・息がつまる
胃腸 吐き気・下痢・便秘・胃の不快感・お腹の張り
頭痛・頭重感・脱毛
耳鳴り・耳の違和感・めまい
目の疲れ・目の渇き・目の違和感・まぶしい
口の渇き・口の痛み・味覚障害
のど ヒステリー球(のどの異物感)・飲み込みづらい・話しづらい
手足 痛み・しびれ・ふるえ・冷え
皮膚 多汗・かゆみ・痛み
筋肉・関節 肩こり・脱力感・筋肉痛・関節痛
血管 立ちくらみ・高血圧・冷え
膀胱 頻尿・排尿困難・残尿感
生殖器 勃起障害・射精障害・生理不順
全身 微熱・倦怠感・疲労感・食欲不振・ほてり・めまい
精神 落ち込み・不安・不眠・イライラ・気力低下・集中力低下・情緒不安定

診断名・疾患名別でみると以下のような表になります。

診断名・疾患名
循環器内科 高血圧・起立性低血圧・不整脈・狭心症・心筋梗塞など
呼吸器内科 喘息・COPD・神経性咳嗽・過換気症候群など
消化器内科 胃十二指腸潰瘍・過敏性腸症候群・心因性嘔吐・慢性胃炎など
内分泌・糖尿病内科 糖尿病・脂質異常症・甲状腺機能亢進症など
神経内科 片頭痛・筋緊張性頭痛・慢性疼痛・心因性めまい・自律神経失調症など
膠原病内科 関節リウマチ・SLEなど
整形外科 頚腕症候群・腰痛症・肩こりなど
泌尿器科 過活動膀胱・夜尿症・勃起不全症(ED)など
皮膚科 アトピー性皮膚炎・慢性蕁麻疹・円形脱毛症・多汗症など
歯科 顎関節症・口内炎など
精神科 身体表現性障害・摂食障害・睡眠障害など

まとめ

この記事では「自律神経のバランスが乱れると、どうなるのか?」ということを説明してきました。
たとえ当てはまる症状があったとしても、 頭痛や胸痛・めまいなどは重篤な疾患が隠れていることもあるので 自分で勝手に判断せずに一度医師に相談しましょう。

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