アレルギーの原因となる、免疫システムに大きく関わる臓器は肝臓です。
アトピーの改善には内臓機能を強くすることが重要になってきます。
なかでも肝臓には体内の有害物質を解毒する働きがあります。
肝臓でキャッチした後、毒素は腸から体の外へ排出されます。
肝臓は最も大きな器官で、内部には毛細血管が多く分布しているのが特徴です。
肝臓は解毒作用以外にも、養分を蓄えたり、代謝と体温を調整したり、血液を貯蔵したり、循環量を調節する働きがあり生命活動には欠かせない臓器といえます。
肝臓の状態が悪いと脊髄神経の栄養素ともいえる脳脊髄液の循環がスムーズにいかず、脳神経の働きが悪くなります。
肝臓は物質の生成や解毒を行う事で脳神経系の機能を安定化させています。
体内で最も酸素を消費するのは肝臓(50%)です。次いで脳(20%)、腎臓(15%)となります。最も酸素を消費するという事は、最も活性酸素が多く発生する場所でもあります。
もくじ
活性酸素とアトピーと肝臓の関係
酸素の特徴の一つには、他の物質に結びついて「酸化」させる作用があります。
空気中で物が燃える、リンゴを切った断面が茶色くなる、鉄が錆びるなどは、酸化した結果です。
体内でも同様の事が起こります。
人間は体内に入れた食べ物(栄養分)をエネルギーに変えて生きていますよね。
栄養分をエネルギーに変えるのを助けているのが酸素になります。細胞内では、酸素で栄養分を燃やし「酸化」させてエネルギーを得ています。1日の食事で必要なエネルギー約2000kcalを作るためには、500ℓの酸素を消費することになります。
酸素がエネルギーを作り出した際に、大半は水素と結合して水になりますが、青年では3%、30歳では3〜5%、50歳では10%が活性酸素になります。
活性酸素とは、吸い込んだ酸素が体内で電子を一個失い不安定になったものです。
なので、自らを安定させるために手近にあるところから電子を奪い、安定(酸化)させようとします。
つまり活性酸素は周りの細胞をどんどん傷つけていくいき、そして活性酸素により電子を奪われた物質は、また自分の手近にある物質から電子を奪うというサイクルを繰り返します。
活性酸素は攻撃的で、体内で自分の細胞をどんどん破壊していくという特徴があります。
人間の皮膚細胞は活性酸素によって攻撃されると酸化していきます。
活性酸素は老化の大きな原因となり活性酸素が、紫外線と結びつくとシミやシワの原因になると言われています。
活性酸素が余剰に増えていくと、内臓や皮膚、骨などのあらゆる組織にダメージを与えるようになります。なので病気の90%以上は活性酸素が関係してると言われています。
また、がん細胞は体内の細胞が突然変異してできるものとされています。
それは活性酸素が、正常な細胞のDNAを傷つけて細胞の遺伝子を書き換えて、突然変異を起こすことが原因ではないかとも考えられています。
悪い意味では体内で自分の細胞を破壊していく活性酸素でありますが、この活性酸素の攻撃性は、一方において体内に侵入してきた毒素やバクテリア、ウイルスを排除してくれる免疫システムとなって働いてくれています。
酸素の消費量が多く、活性酸素の発生の多い肝臓は、アレルギーの原因となる免疫システムに大きく関わる場所だと言えます。
アトピーは活性酸素が暴れ出すと悪化していくことになり、肝臓が健康であることはアトピーを治していく上で重要な条件です。
活性酸素を減らすにはどうしたらいいの?
①アルコールを摂りすぎない
お酒を飲むとアルコールを分解するときに活性酸素が発生します。お酒をたくさん飲む人は注意しましょう!
またお酒が弱い人はもともと肝機能が弱いため控えめにする方がいいでしょう。
②タバコを控える
タバコを一本吸うと、体内で活性酸素が発生します。
またタバコにはビタミンなどの抗酸化物質を破壊する成分も含まれているため、体の酸化が進みます。
タバコの吸い過ぎには注意しましょう!
③紫外線対策をする
紫外線にあたると皮膚細胞でも活性酸素が発生します。
活性酸素により肌荒れやシミ・シワの原因になります。
紫外線対策も欠かさないようにしましょう。
④ストレスをためない
ストレスが溜まると体が緊張して血流が悪くなります。すると一時的に悪くなった血流が回復するときに活性酸素が発生します。
結果的にストレスをためすぎると酸化が繰り返されることになります。
自分なりにストレスを発散する方法を見つけておいた方が良いですね。
⑤軽い運動をする
活性酸素を抑えるには軽い運動が良いです。
激しい運動は呼吸が促進され酸素摂取量が増えます。すると体内で活性酸素が発生します。
ウォーキングなどの軽めの運動は、抗酸化物質のはたらきを高めてくれ、酸化を抑えてくれます。
⑥食生活を見直す
食べ物には様々な抗酸化作用がある物があります。以下に紹介していきますね。
ビタミンC(キウイ・イチゴ・トマトに多く含まれる)
ビタミンE(ナッツや大豆類に多く含まれる)
ポリフェノール(赤ワイン・ブルーベリー・リンゴ・ココアに多く含まれる)
カテキン(緑茶に多く含まれる)
βカロテン(ピーマン・ニンジン・カボチャなどの緑黄色野菜に多く含まれる)
リコピン(トマト・スイカに多く含まれる)
フラボノイド(豆類・タマネギ・シソ・緑茶に多く含まれる)
セサミノール(ゴマに多く含まれる)
含硫化合物(ニンニク・キャベツに多く含まれる)
アスタキサンチン(エビ・カニの色素)
以上が抗酸化物質が多く含まれる食品になります。食事だけでは補いきれない分はサプリメントがオススメです!
⑦腹式呼吸を行う
肝臓は横隔膜のすぐ下にあるため、呼吸が浅くなると圧迫をされやすい臓器です。
肝臓が圧迫されるとうっ血状態となります。
うっ血した肝臓を正常に働かせるには横隔膜大きく動かす腹式呼吸が効果的です。
肝臓をポンプしてあげることで血液循環が良くなり活性酸素を減らすことが期待できます。
まとめ
アトピーやアレルギーと関連の深い肝臓を強くする方法を紹介してきました。
肝臓のはたらきを良くするには活性酸素を抑えることが重要になります。
いきなり全てを行うのは難しいので、できるところから少しずつ取り組んでみましょう!